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【活動報告】ミライの起業家育成プログラム・先輩起業家・臼井翼さん、菅野瑞穂さんの話を聞く会

12月27日開催の「先輩起業家に話を聞く会」には、臼井翼さん、菅野瑞穂さんのお二人の起業家にお越しいただきました。

起業に興味のある高校生や大学生など、9人が参加してくれました。

 

まずは「株式会社HATAFULL」の臼井翼さん。

福島から上京し、右往左往の転職経験を経てWebマーケティングメディア「ferret」を立ち上げ、業界トップを極めます。その頃発生した東日本大震災を受け、たくさんの人から「福島って大丈夫?」と聞かれ続けました。そのネガティブな反応から気づいたのが、自分の中の郷土愛だったと臼井さんは言います。自分が福島にできることは何かと模索した結果、「福島のいいところを発信しよう」と、観光サイト「福島TRIP」を立ち上げ、しばらくは東京で制作。その後、福島へのUターンを決意し、フリーランスとしての活動を経て、昨年9月に「株式会社HATAFULL」を設立しました。

 

サラリーマン、フリーランス、起業して社長の3つを短期間で経てきた経験から、それぞれのメリット・デメリットを挙げた上で、起業にあたっては「本当に自分が起業すべきかどうか、その必要性をきちんと見極める必要がある」と何度も強調するように話しておられました。また、3C分析などで自分の価値を見定め、何を強みにするのかを考えることや、自分を知ってもらうためにまずは色んな場に赴き人と出会うこと、そして起業した場合、お客さまの価値観が変わるくらいのサービスを提供する事が重要であるとお話いただきました。

 

二人目は「きぼうのたねカンパニー」菅野瑞穂さん。二本松市で有機農業に携わりながら、人と農業をつなぐさまざまな体験事業やワークショップなどを開催しておられます。

 

菅野さんが大切にしてきたのは、「自分の好きなことをすること」。高校時代のカヌーも、体育大学時代のセパタクローも、在学中に学生と社会人をつなぐ学びの場「STYLE」を立ち上げたことも、自分は何が好きなのか?どんな将来を目指すのか?を常に自分に問いかけてきたからだそうです。

 

そんな菅野さんは大学卒業後、生産者と消費者をつないで農業の価値をビジネス化したいと、ご実家で営んでいた農業の道に。震災後、有機農業の農産物が売れない、若い人が福島から離れていく、その現状に何かできるはずだと起業を決意します。このときNPOか株式会社かで迷ったそうですが、長期的に見た時に、自立した農業モデルを作れば農業をやりたいと思う人を導くことができると考え、株式会社を選びました。

 

農業の価値を伝えたいからこそ、作る人のこだわりや食べた人の声、料理方法など、その価値を知ってもらうために必要なアプローチを常に考え続けることや、自然相手の農業だからこそ、何かあった時に手遅れにならないよう、決断力や判断力を磨き続け、アンテナを張り巡らせておくことが大事だと語っておられました。

そして、震災を含めた色々な経験等を活かし自分を資源化して価値を高めていくという考え方も共有していただきました。

 

今回は比較的お若い二人にお話をしていただき、高校生・大学生の参加者も親近感を持って興味深くを話に耳を傾けていました。また、起業のリアルな話がたくさん聞けて、実り多い時間になりました。

最後に、参加者から「起業することに不安や恐怖はありませんでしたか?」という質問に対して、お二人からは「究極ですが、“死ぬこと以外かすり傷”という言葉があります。まず失敗を恐れずチャレンジしてみることが大事。」とのコメントが。参加者たちの心に響いたようでした。

臼井さん、菅野さん、貴重なお話をありがとうございました!


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