11月30日、12月1日の2日間 フォレストパークあだたらにてロジックモデル合宿が開催されました。福島県内の3プロジェクト11名の高校生が参加しました。
1日目の前半は、アイスブレイクで参加者の緊張をほぐした後、ロジックモデルとは何かについて学びました。
ロジックモデル合宿を「ロジックモデルを使って自分たちのプロジェクトをより良くしていくための合宿」とした上で、なぜロジックを学ぶのか、良いプロジェクトは何かを考え、ロジックモデルを作成する準備をしました。
そのあとは自分のプロジェクトのロジックモデルを考える前に、まずはモデルケースを用いて一本のロジックモデルを作成しました。
何の準備や行動が必要で、それによってどのような効果が生まれ、最終的な理想の状態に向かうのかを
「それって本当に?」
という問いを大学生メンターに投げかけられながら必死に考えていきました。
そして、いよいよ自分のプロジェクトのロジックモデルを考えていきます。
なぜそう考えたのか?それって本当につながる?論理が飛躍していないか?
講師の方や大学生メンターからの問いに頭を悩ませ、詰まりながらプロジェクトをブラッシュアップしていく作業は日付を越えても続きました。
【夜のワーク】
2日目は午後の発表に向けて朝から鋭意準備を進めていきました。
夜のワークで行き詰まっていたグループも睡眠をとったことで頭がリフレッシュされ、問題をひとつひとつ解決しながら手を進める様子が見られました。
発表の直前までアイディアを出し合い、まとめながら、ロジックが通っているかを確認しました。
そして発表の時間がやってきました。
「自分がやりたい仕事を見つけやすい状態を作る」ために高校生向けのインターンを実施するというプロジェクトです。
やりたいことがまだ定まっていない高校生のうちからインターンをすると自己分析やありのままの業務を体験することができるため、適正ややりたいことが見えてくる可能性が広がるというものです。
これに対して、具体的な仮説を立ててみること、インターンで得られることは何かを深掘りして考える必要があるなどのフィードバックがありました。
自然災害が起こった時に「家でできる対策をする」というプロジェクトです。最終的なゴールは「自然災害の被害を減らす」ことですが、現段階のゴールとして家でできる対策をしてもらうためにどうすればよいかを考えました。
何を準備すれば分からない人を対象とし、回覧板やSNSの活用、コミュニティ構築のためのイベント開催を行うことで情報を共有するという内容です。
これに対して、エリアを想定し、実現可能かを考える必要があるという指摘がありました。地域ごとに起きる災害やそれによる被害を想定し理解することが今後の課題として挙げられました。
あいでみ①では「日中友好」を最終的なゴールに設定し、そのためには何が必要かということについて考えました。
概念を比較し、新しく発見した概念に対し寛容になることでお互いを認め合える状態が形成され日中友好に繋がるという内容でした。
これに対して、そもそも日中友好とはどういう状態なのかを考える必要があり、2月の報告会までの短期目標を立て、ターゲットがどのような変化をしたかを分析してみてはどうか、というフィードバックがありました。
高校生にとって論理が行ったり来たりしていることを自覚できたことは大きな気付きだったと話していました。
あいでみ②は「クラスの人が中国に対してクリアな状態で考えを持つこと」を目的としてあいでみのプロジェクトを進めるという内容です。
対象を「情報を与えれば聞いてくれる人」、「情報の質が高くないと聞いてくれない人」、「関心がない分言われたら行う」、「興味がないから聞かない」の4つのタイプに分けてアプローチ方法をチャートに表わして考えました。
これに対し、二次情報を解明しに行くだけなのではないかという指摘があり、あいでみの活動を深掘りし、受益者は誰かを改めて考える必要があるということが課題に挙げられました。
2日間の成果を発表し、様々なフィードバックを受けました。
答えに詰まってしまう質問もあり、悔しそうな表情も見られましたが達成感や考える楽しさを感じてくれたようです。
参加した高校生からは、
「もう少しプロジェクトについて考えたい」
「もっと考えられたのではないかなと思ったので悔しかった」
「論理的に考えることは難しかったけれど、普段意識しなかったことだから楽しかった!」
といった感想が聞かれました。
今後は合宿で学んだロジックモデルやロジカルシンキングを活かして活動を続けていきます。
最後に、2日間講師やメンターとして指導してくださった皆様に厚くお礼申し上げます。