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レポート:TOMODACHIサマー2016ソフトバンク・リーダーシップ・プログラム

7月21日から8月11日までTOMODACHIサマー2016ソフトバンク・リーダーシップ・プログラムがカリフォルニア大学バークレー校で行われました。このプログラムは、バークレー校の問題解決型ワークショップY-PLANを通して行います。岩手・宮城・福島の高校生100人が3週間をかけてリーダーシップスキル、地域貢献について学び、帰国後に東北の復興に貢献し、地域に変化と活気をもたらす人材となることを目的としています。今年は福島県から34名の高校生が参加し、Bridge for Fukushima職員も昨年に引き続き、アダルトアライズ(Adult Allies。高校生のアクションプランを支えるサポーター)として同行いたしました。ここでは、最後の1週間、アクションプランについて学んでいる様子を中心にご紹介します。

 

プログラム中、高校生たちは4つのカラーチームに分かれ、それぞれのチームで活動します。県も学年もばらばらになっているため、様々な活動を通して1からチーム作りを行います。はじめはぎこちなかったり、遠慮していたりという様子が見られていましたが、西オークランドの視察を行い、課題を見つけ、アクションプランを一緒に考えることで、1つにまとまっていきます。また、同時に地元の人たちとの交流やホームステイを行い、アメリカの文化についても、学びました。

 

2週間学んできたY-PLANを活かして、今度は自分たちの行うアクションプランを考えます。自分の住んでいる地域の課題から、解決するためにはどんなことが出来るのかを考えることはもちろん、なぜそれを自分がするのか、なぜ自分にしかできないのかという、自分自身と向き合う時間でもあります。1回目のアクションプランの発表の機会、100人Pitchに向けて「課題は見つかったけど、どのように解決したらいいかわからない」「こんなことがやりたい!でも地域の貢献になるものなのか…」と悩みながら形にしていきます。

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そして迎えた100人pitchです。このpitchは100人の高校生がみんなの前で、自分のアクションプランを1分間で発表します。事前に何度も練習していた高校生たちでしたが、思ったようにできずに悔しそうな顔をしている子、上手にできて満足げな顔をしている子、様々でしたが全員が最後までやり切りました。そして、100人の中から、4名が代表として、本プログラムの5周年記念式典で、発表を行いました。緊張している様子の発表者に同じチームの子たちから大きな声援が送られ、堂々とした発表を行うことが出来ました。

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100人Pitchを終えると、いよいよ最後の発表に向けて動き出します。100人Pitchでは発表後それぞれのチームについているAAから、アクションプランの内容や理由づけ、発表の仕方などについてフィードバックがされており、高校生たちはそれを手がかりにアクションプランをブラッシュアップしていきます。高校生からは、「何をやっているのかわからなくなった…」「これが本当に地域のためになるのかを考えると、自分に何ができるのかわからない」と自分に何ができるのかや、地域に本当に必要なことは何なのかを、真剣に考えていることが伝わってきます。日中の活動時間以外でも、夜に部屋に帰ってから作業をしたり、友達に相談しアドバイスをもらったり、1人1人がより良い発表になるように、そして地域に帰ったときに、アクションが起こせるようにとベストを尽くしました。そうして迎えた発表当日は、朝から作業したという子や発表のぎりぎりまで発表原稿の修正をする子、本当にこのアクションプランでいいのかと悩み続ける子・・・。不安そうにしていても発表になると雰囲気が変わります。緊張はしていても堂々とこれまで学んできたこと、自分の想いや考えを伝えることが出来ました。聞いている高校生たちからは発表後の質疑応答で多く「自分にそういう地域の見方がなかったので、聞けてよかった」「自分も参加したいと思えるアクションプランだった」という感想がありました。また発表については「緊張で膝が震えた。でもみんなが真剣に聞いてくれているから頑張れた」「地域に帰ったら早く仲間を見つけて、アクションを起こしたい。今から楽しみ!」と良い経験になったようです。

 

こうして2回の大きな発表を終えた100人の高校生たちは、無事に卒業式を終え東北に帰ってきました。それぞれが帰国後3週間で行うことを宿題として持ち帰っています。すでに動き出している子も多くいます。アメリカで学んで大きく成長した高校生たちが、地域に帰ってたくさんの変化をもたらしてくれることを期待しています。そして私たちは、高校生のアクションプランを支える大人=「伴走者」として活動をサポートしていきます。

13767148_10209350286689136_4368876810627487790_o (写真:ソフトバンクグループより引用)

 以下、引用:ソフトバンクグループwebサイト http://www.softbank.jp/corp/csr/reconstruction/tomodachi/

【TOMODACHIソフトバンク・リーダーシップ・プログラム】

ソフトバンクグループ株式会社(以下「SBG」)は、2011年3月11に発生した東日本大震災の被災地域である岩手・宮城・福島の高校生を、米国カリフォルニア大学バークレー校で行われる3週間の集中コースに無償で招待し、グローバルリーダーシップ・スキルと地域貢献を学ぶ機会を提供しています。

「TOMODACHI ソフトバンク・リーダーシップ・プログラム」と呼ばれる本プログラムは、在日米国大使館と米国の非営利公益法人 米日カウンシルと共に2012年から毎年夏に実施しています。2012年は300名、2013年からは毎年100名が、問題解決型のワークショップ「Y-PLAN(Youth – Plan, Learn, Act, Now!)」に参加して、地域社会を改善する方法を探求します。

参加者の中には帰国後、地元で観光事業の立案や復興イベントの企画など、Y-PLANで学んだことを地域社会のために役立てる活動や、取り組んだプロジェクトを実現させるなど、リーダーシップを発揮しています。TOMODACHIおよびSBGは、参加者が帰国後に、プログラムを通して身に付けた学びを被災地の復興のために生かす機会を提供するとともに、参加者の積極的な地域貢献のための活動を全面的に支援しています。

 


一般社団法人 Bridge for Fukushima
[本部:高校生のためのコミュニティスペース palette]
〒960-8061 福島県福島市五月町2-22
TEL&FAX:024-502-7121
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