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<活動報告>「スピーチが最短で上達する合宿・報告会」を行いました!

12月27日、28日に「スピーチが最短で上達する合宿」が実施されました。この合宿は「平成28年度地域自立支援事業」の助成を受けて行われました。

当日は福島県の活動にかかわる高校生7名、高校生の活動をサポートしている大学生4名が参加しました。講師にはコムニス株式会社代表の蔭山洋介氏をお呼びし、フィールドワークやプレゼンテーション作成を通して、スピーチのコツを学びました。合宿中は3つのグループに分かれ、それぞれがスピーチ原稿を作成2日間の様子をご紹介いたします。

【1日目】

今回のスピーチのテーマは「福島の魅力を伝える」です。福島の魅力と聞くと特産品や工芸、伝統などを思い浮かべる方が多いかと思います。高校生・大学生たちも最初は、福島の魅力というキーワードで、フィールドワークの行き先を調べ始めました。しかし、調べていくうちに、

「普段興味がない分野に魅力があるかも!」
「福島の王道の桃の本当の魅力ってなんだろう?」

と、福島の魅力という言葉を自分たちがどのように捉えるのかという部分にまで考えが広がりました。

【蔭山さんによる講義】

 

 

 

 

 

 

【フィールドワーク先を決めるディスカッション】

 

ディスカッションの末、3チームそれぞれのフィールドワーク先が決まりました。

■高校生チーム①:福島の桃の魅力
■高校生チーム②:浜通り、中通り、会津の共通の工芸品「焼き物」
■大学生チーム:福島のお土産品のお菓子

をテーマにスピーチを考えました。

 

フィールドワークの様子を参加者からご紹介いたします。

◎大学生チーム◎
福島の「おかし」を通してふくしまの魅力を伝えたいと思い、老舗お菓子メーカーを3社まわりました。
1社目は、ままどおるやエキソンパイで有名な三万石です。三万石の歴史や食文化をとおして豊かな社会に貢献したいとのことでした。2社目はゆべしで有名な「かんのや」です。ブランディングをしっかり徹底的に行っていることに感銘をうけました。また、地元である三春町との関係性をとても大事にしているという印象を受けました。
3社目はいもくりさたろうで有名な大王です。福島県の菓子メーカーで協力して行っている菓子博実行委員の話や、震災が起きてからの話しを伺いました。お菓子に福島ストーリーをつめて、お土産にもっていきたくなるような地元の人に愛してもらえる会社になりたいという話に心を打たれました。

◎高校生チーム◎
私達のグループでは、「高校生にとって魅力を感じにくいものの面白いところをみつけよう」というアイデアから“陶器”に注目しました。今回取材させていただいたのは、二本松萬古焼「井上窯」の井上ゆう子さんと、会津本郷焼の草春窯「工房爽」の田崎宏さんです。
まず、井上さんは、「震災直後、食器を使えずに毎日せかせかと食事をしている光景を見て、食器を使ってゆっくり食事をすることがどれだけ大切か実感した。手作りの食器を使って、生活に心の余裕を持ってもらいたい。」と話し、桜や空などのテーマにあわせたカラフルな食器を紹介してくれました。
次に、田崎さんは「昔から、ものづくりが好きだった。もともとエンジニアとして車のエンジンの設計をしていたが、設計が終わってしまえばライン上で機械的に作られてしまうモノに違和感を覚えていた。やっぱり」と話し、実際に磁器を作る工程を見せてくれました。
私は、今まで陶器や磁器などは私達の生活に欠かせない食事を支えているものであると意識したことはありませんでした。しかし、今回の取材を通して、それぞれの作り手がこめた思いは私達の生活に溶け込むことで、忙しない毎日の中にちょっとした心の余裕を持たせてくれるものであることを実感しました。

 

フィールドワーク後は、飯坂温泉松島屋旅館に会場を移して、本格的にスピーチ原稿の作成が始まりました。スピーチ原稿の作成を通して、蔭山さんからスピーチの極意を学びます。原稿にするうえで、文章にすると聞いてきたことと自分が思っていることが混ざってしまったり、どうして自分たちがそのように感じたのかをうまく言葉にできなかったり・・・。どんな言葉なら効果的に聞く人へ伝わるのかということを、とことん突き詰めてスピーチ原稿作っていきます。

 

 

 

 

 

 

【スピーチ原稿の構成を考えている大学生】

【フィールドワークの内容を蔭山さんとともに振り返り】

スピーチ原稿作りは夜遅くまで続きました。

「このテーマにした理由って何だったんだろう?」
「自分はどうして、福島の魅力を桃だと思っているんだろう?」

と何度もはじめのテーマ設定に立ち返り、自分がどうしてそう思ったのかを考え続け、チームとしてまとめ上げました

【2日目】

2日目は報告会です。スピーチの実践の場として一般の方に聞いてもらいます。午後からの報告会に向けて、ぎりぎりまでブラッシュアップを行いました。そうして迎えた報告会では1チームずつスピーチを行い、蔭山さんから講評をいただきます。

【高校生チーム①:桃】

 

 

 

 

 

 

【高校生チーム②:焼き物】

 

 

 

 

 

 

【大学生チーム:お菓子】

かなり緊張している子もいる中、全員が最後までスピーチをやり切りました。ただスピーチの原稿を考えるだけではなく、人に聞いてもらうまでがスピーチだということを感じた様子でした。実践の場だからこそ出てきた表現だったり、臨場感だったりが高校生・大学生からよく伝わってくる報告会となりました。

参加した高校生・大学生からは以下のような感想が聞かれました。

「伝えることの難しさを痛感した。でも伝え続けることが大事だということも同じくらい感じることができた」
「蔭山さんからのアドバイスを聞いて、もっとうまくできたと悔しかった。もう1度チャレンジしたい」

と前向きな感想が聞かれました。今後も学校やプロジェクト等の場面で、今回の合宿で学んだ経験が活かされることを期待しています。
最後に2日間にわたり講師をしていただきました蔭山洋介さんに厚くお礼申し上げます。

今後も高校生・大学生の活動をご報告していきますので、ぜひご覧いただければ幸いです。

 


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