2月22日~24日にかけて「実践型社会課題解決プログラム@南相馬」を実施し、
3月19日に成果報告会を行いました。
今回のプログラムでは、南相馬市の小高区をフィールドに設定し、
「10年後の小高で起こりうる課題の解決」をテーマに行いました。
○1日目
初日は、「小高について知る」という目的の元、フィールドワークを行いました。車で小高区内をまわった後、小高駅から商店街周辺を徒歩で散策し雰囲気やほかの地域と比べた特徴などを考えました。
その中で出てきたこととして、特に商店街周辺の土地は形が細長く、そこに店舗、倉庫、家が建てられていることなどがありました。
フィールドワークを終えてから、南相馬市役所の村井さんと木幡さんから小高についてのお話をしていただきました。
元々いた人口のうち小高にい居住しているのは約3600人で、居住者の高齢化率が49.1%という現状は特に印象的でしたが、そういった課題はあるものの、デマンドタクシーの仕組みを先進的に導入した地域であったり、ロボットテストフィールドや小高産業技術高校があるなど小高の特徴を知ることが出来ました。
○2日目
2日目は、小高の特徴や課題などを可視化するために分析を行いました。
PEST分析を用いて小高のリソースを可視化し、SWOT分析を用いてそれが内部と外部環境のどちらなのかを分析しました。分析によって様々なリソースが見つかった反面、課題も多く見つかりました。
午後は、その課題に対してプロブレムツリーとオブジェクトツリーを作成し、どの課題に対して解決案をだせばいいのかを考えました。
事実と仮説が混在してしまうときがあり、難しさを感じながらの作業となりました。
○3日目
3日目は、前日に考えた課題に対して解決策を考えました。
10年後の小高では、人口減少によって所持している土地の手放しなどが起こることが考えられるためそれに対して、スマート農業の実証実験を兼ねた土地の維持や宅地でプランターを利用した菜園などを解決策としてあげました。
○最終報告会
3月19日に小高区交流センター多目的室にて最終報告会を実施しました。
初日にお話をしてくださった村井さんや、木幡さんに加え小高区役所長の山田さんや地域振興課長の上野さんにもお越しいただき、プレゼンテーションを聞いていただいたうえでご意見を頂きました。
参加者からの声として、
大学で学問として学ぶことと実際の行政の現状は異なる部分も多いと改めて感じた。実際に行政に関わっている方々からの話を聞くことが出来て、自分たちに足りていなかった部分を知ることが出来た。
などがありました。
このプログラムは、「令和元年度福島県避難者・帰還者心の復興事業」の助成金を受けて実施しました。