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【インターンシップ体験記】2017年度春期・藤井達也さん

藤井達也さん Tatsuya Fujii
参加当時:大阪学院大学 法学部 法学科 2年
受入事業先:NPO法人 いいざかサポーターズクラブ(福島市飯坂町)
期間:2018年2月19日~3月16日
課題:温泉街の観光コンテンツを作る仕事です!

--2017年度夏季インターンシップでは、中山優子さんと一緒に福島市飯坂町で松島屋旅舘のプロジェクトに参加した藤井さん。今回2度目の挑戦をしてくれました。同じ飯坂町のいいざかサポーターズクラブで、「旅館チェックイン前/チェックアウト後に、飯坂町滞在を2時間延ばす」というテーマで、イベントを企画実行しました。
もともと1回目の参加を決めたきっかけは何だったんですか?
高校までずっとサッカーをしてきたけど、大学では他にもいろいろ挑戦したくて、インターンシップを探していました。1回目は漠然と、自分で福島を見てみたい、自分が福島にできることを探りたい、という気持ちでした。

――参加後はどんなふうに過ごしていましたか?
夏の同期メンバーの行動力がすごいなと思って、気になったものはどんどん挑戦してきました。資格試験を受けたり、ホノルルマラソンを走ったり。いろんな学生同士の交流もしたいと考えていました。

――そうした挑戦の選択肢として、2回目のインターンシップがあった理由はなんですか?
1回目で飯坂町が大好きになって、お世話になったこの地域のためにもう一度自分が何かできないかな、もっと何かやってみたいなと思ったからです。春休みに何もしないのはもったいないし、前回はもっとできたかも、という課題も残っていました。納得してやり切って、満足できる活動がしたいと思いました。
2回目だから、他のインターン生よりは飯坂町を知っている分、初めて来た目線で考えられるメンバーの目線を優先させて、自分が気づけていない部分も気づかせてもらおう、と意識しました。ですが何より、もう一度来たからにはとにかく楽しもうと思って来ました。

――飯坂町で再会した方もたくさんおられたんでしょうね。
松島屋旅舘の皆さんや飯坂町観光協会の方々はもちろん、前回訪ねたお店の方なども僕を覚えていてくださって、とても喜ばれました!

――一度参加していたからこそ活かせたことはありますか?
一か月は短いと意識していたことです。今回は準備の時から町について調べつくしてきました。その作業はヒアリングにとても役立ったけど、実際に話を聞くと、やっぱりあれもこれも聞かないと、ということがたくさん出てきて、予想より期間が長引きました。

――ヒアリングで印象的だった話はありますか?
旅館街の清掃業者さんです。陰で支える人には町がどう見えるのか聞いたんですが、その方は地元出身で、震災後に観光客が減ったのを見て、自分でも何かできないかと青年部で映画祭を実行されているというお話でした。
あとは、どんな人に聞いても「町の人たちのつながりは深い」と言っておられましたが、半面、もっとお互いの連携が取れたらいいんじゃないかなと感じました。

――今回町歩きをして、改めて飯坂町をどう感じましたか。
冬場の観光客の少なさは、実際に来ないと分からない部分でした。歩いている人が少ないし、日陰は雪が多い。年配の方は歩きにくいだろうと思います。町づくりには道路整備や除雪も大事だねと、同じいいざかサポーターズクラブにインターンに入った飛内君と話しました。

――前回とは違い、今回は2週目の終わりに中間報告会を設けました。いかがでしたか?
来てくださった方に好評でした。僕たちは最初の2日間で飯坂町のPEST分析をしました。そのうえで、分析では見えなかったことをヒアリングして、町のSWOT分析もして、それに基づいて企画案の発表もしました。その流れがうまくいったと思います。

――活動期間中で大変だと感じたことはありますか?
しんどかったのは3週目。企画案がいくつもボツになって、宣伝期間も短くなるし、飛内君ともチラシ作りでぶつかるし。でも、もめて終わりじゃなくて、とにかく話し合って解決していきました。二人だけで悩んでいても仕方ないからと、町の方々や松島屋旅舘のメンバーにもたくさん意見をもらいました。

――そうしてできたのが「~いいざか温泉街歩き~ おかしめぐり&上生菓子手作り体験」ツアーでした。飯坂町のお菓子屋さんで人気商品をいただきながら町歩きをし、最後に観光名所である旧・堀切邸で上生菓子作りをする企画でした。
特に企画立案の時期は、代表の佐藤さんとよくコミュニケーションが取れていたと思います。これまでイベントを多く企画しておられるので、修正点やアドバイスなどをずいぶんいただきました。
当日の参加者は9名。実際にSNSを見て来たという観光客の方がおられて、本当にうれしかったです。でも点数は70点。飯坂町にお菓子屋さんが多い理由、飯坂町の歴史、自分たちの企画背景なども盛り込めたらよかったです。企画が先になり、ターゲット設定が後付けになってしまったのも反省点です。

――予想がつかなかったこともありましたか?
意外だったのは、お菓子屋さんめぐりの時、お菓子の引換券があってお商品を追加で買ってくれる人が多かったこと。参加者の一人の方が「お菓子だからいっぱい買っちゃう」とおっしゃっていて、そうやって商品を買ってもらえるんだなと思いました。
あとは、参加者が飯坂町に初めて来た人ばかりなら、予定した時間通りには進まなかったんじゃないかと感じました。そういう点は、実行してみて分かりました。

 

――活動の締めくくりとして、成果報告会に来られなかった方々のために、別に活動報告書も作成して配布されたんですね。
前回、他の事業所さんの成果報告会で、引き継ぎ資料を上手にまとめていたチームがあったんです。今回はお世話になった方が多かったので、話を聞いて終わり、というのは失礼だし、お礼を兼ねて「こんな活動ができました」というものを残そうと思って作りました。自分たちにとっても、反省と考察をする時間になってよかったです。

――修了研修の振り返りでは、今回のインターンに100点をつけました。
自分たちで作った企画に、あんなに人が来てくれると思いませんでした。プロジェクトの目標が達成できてうれしかったし、自分でも楽しかったです。

――今後はどんなふうに飯坂町とつながっていきたいですか?
これから勉強が忙しくなるのでインターンは厳しいけど、時間を見つけて観光などで行き続けたいです。最近は、関西から復興事業に関わるボランティアや学生団体などを探していて、これからも福島と関わっていきたいです。

――2度のインターンシップを経て、自分の中で何が変わりましたか?
これまでは警察官を目指していました。でも飯坂町で2度インターンシップに参加して、人と人とのつながりがすごく大事だということや、地域のために働くことの楽しさを学び、将来は地域の観光や町づくりに携わりたいという目標に変わりました。それに今までは、友だちと一緒じゃないと嫌だというタイプでしたが、一人でもチャレンジできるようになりました。

――それでは、インターンシップイチ押し!のメッセージを!
僕は飯坂町に行って、たくさんの人とつながりができました。旅館の経営者さんなど社会人との交流は、大学にいるだけではできません。インターン参加を通じて、将来やりたいことを見つけられるし、僕のように進路が明確に決まることもあります。少しでも悩んだら、とにかく参加してほしいです。

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