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作成方法

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ロジックモデルで使われる各要素

  • インプット(資源)・・・対象の事業を実施するために必要な資源、リソースを指しています。 例)資金、人材、物品、ノウハウなど。
  • アウトプット(生産)・・・対象の事業の実施の結果、発生した活動や成果物を指しています。「ロジックモデルとは」画面にて紹介したロジックモデルにおいては「活動」とその活動の「対象」に分類し整理します。 例)製品、サービスなど。
  • アウトカム(成果)・・・事業・具体的な活動がもたらす社会的変化、効果を指します。アウトカムは期間によって三段階(初期、中期、長期)に分けることができ、基本的に長期アウトカムは団体が掲げるミッションやビジョンと連関していることが望ましいと言えます。

参考1:アウトプット(生産)とアウトカム(成果)の違い

作成のステップ

皆さんが実際に行っている事業の中から、1つ選択してロジックモデルを作成してみましょう。 ロジックモデルの作成は、事業の利害関係者(ステークホルダー)が誰かを確認したうえで、どのような資源を投入し(インプット)、どのような活動を行って(アウトプット)、どのような社会的成果(アウトカム)を生み出すかという事業の流れを示していきます。

ワークシート:ロジックモデル

参考2:各要素の考え方の例

  • ①ステークホルダーを洗い出す
    ・皆さんの事業の受益者は誰ですか?
    ・受益者以外で、自分の事業に関係している主体(資金提供者、パートナー etc.)は誰ですか?
  • ②事業への資源・活動・対象を特定する
    ・具体的にどのような活動を行っていますか?
    ・その活動の対象は誰ですか?
    ・その活動の実施には、どのような資源を投入していますか?‐物資、人材(団体の内外含めて)、資金、ノウハウ etc.
  • ③事業の成果を特定する。
    ・活動の結果として、起こすことができる変化や受益者に与えられる価値は何でしょうか?(初期成果)
    ・活動や初期成果などを通して、受益者にどのような価値や行動の変化を起こすことができるでしょうか?(中期成果)
    ・活動、初期成果、中期成果を達成できたなら、最終的にはどのような成果を出すことができますか?みなさんの事業を通して、社会に起こしたい変化やもたらしたい価値は何でしょうか?(長期成果)

ロジックモデル作成後の注意点

作成後にはこれらの注意点を元に、作成したロジックモデルをチェックしてみましょう。

  • ステークホルダーは十分に挙げられていますか?不足はありませんか? 例:受益者、マイナスの影響を受ける(リスクがある)者、出資者、協力者 etc.
  • ロジックモデルの各要素に関係のない項目はありませんか?重複している箇所はありませんか?
  • インプット‐アウトプット‐アウトカムの因果関係、またはアウトカム間(初期‐中期‐長期)の因果関係は成り立っていますか?
  • 外部の人が見ても、ロジックモデルの中身が理解ができるような表現ですか?

参考3:事業目標から逆算して考える

ロジックモデルの作成によって、皆さんが取り組む事業の流れは整理できましたか? 一度作成したら、右から左(成果→活動→資源)の流れでもチェックしてみましょう。

  • 事業目標の達成には、みなさんが挙げたアウトカムを満たせば十分でしょうか?
  • アウトカムの実現のためには、現在のアウトプットは本当に必要でしょうか?ほかに有効な手段はありませんか?
  • アウトプットのためには、現在のインプットは適切ですか?皆さんのアウトプットを最大化するためには何が必要でしょうか?

ロジックモデルの活用・評価

ロジックモデルの作成後

ロジックモデルは作成して、そこで終わりではありません!
先に説明したように、ロジックモデルは作成することで、団体内部では事業による意義や有効性を確認できる、外部へは事業に関する説明の材料として活用可能、などの利点があります。
しかし、皆さんが行っている社会的活動の価値を「視える」化したり、効果的な事業改善を行うには、ロジックモデルを活用した評価のステップが不可欠です。 事業による成果(アウトカム)をどのように評価・測定をするかについて、要点をおさえます。

成果(アウトカム)評価のポイント

  • 評価する成果(アウトカム)を決める
    全てのアウトカムを測定するのは現実的ではなく、より重要なアウトカムは何かを考える必要があります。作成したロジックモデル上のアウトカムを見て、優先順位を付けましょう。アウトカムの測定にかかるコストなどにも考慮し、根拠を持った順位付けをする必要があります。
  • 成果の評価指標を考える
    評価したいアウトカムが決まったら、それを測定するための指標も考えましょう。どのようなデータが取得できれば、成果を実現したと判断できるでしょうか?また、データには定量的なもの(例:サービスの利用者数、満足度など)と定性的なもの(例:そのサービスがもたらした変化は何か)があり、区別が必要です。
  • 測定方法を決める
    皆さんの団体が評価にかけられる手間やコストの程度によって、取れる評価の手法は異なります。
    例)アンケート調査、受益者へのインタビューなど
    例)前後比較、平均値との比較、対象群との比較、ランダム比較化実験(RCT)など

ワークシート:成果評価とデータ収集の計画