社会的インパクト評価とは?

社会的インパクト評価とは、社会的インパクトを定量的・定性的に把握し、事業や活動について価値判断を加えることです。

社会的インパクトとは

短期、長期の変化を含め、当該事業や活動の結果として生じた社会的、環境的なアウトカム

アウトカムとは

組織や事業のアウトプット(生産・結果)がもたらす変化、便益、学びやその他の効果(成果)

 

なぜ今、「社会的インパクト評価」なのか

●「社会的インパクト評価」は、「事業を適切に評価することでその社会的成果を高め、社会課題の解決により寄与したい」と考える事業者や、「より効果の高い事業に資金を提供したい」と考える資金提供者などが増加したことにより、近年、急速に発展してきた考え方の一つです。

●これまでの社会的事業は、「どのような対象者に対して、何人ぐらいに、どんなサービスをしたか」といったアウトプット(結果)を成果報告とすることが一般的でした。しかし、「事業実施によって、どのような変化が社会に起きたのか」というアウトカム(成果)を重視する潮流が国際的に高まっています。

「社会的インパクト評価」の目的

① 事業や活動の利害関係者に対する説明責任を果たすこと

② 事業や活動における学び・改善に活用すること

 

「社会的インパクト」に対する急速な関心の高まり

 

 

「社会的インパクト評価」の目的と報告先の確認

●ロジックモデルを活用した「社会的インパクト評価」を実施するにあたって、評価によって得られた情報や知見が ⑴誰に届けられ、そして⑵どのように活用され、⑶どのような行動が期待されるのかについて考えてみてください。

●「社会的インパクト評価」の結果をどのように活用するのかによって、取得すべき情報や、その評価方法が定義されます。

 

 

「社会的インパクト評価」の「5+2の原則」

社会的インパクト評価の質を担保するために、下記の原則があります。

 

「社会的インパクト評価」の課題

「社会的インパクト評価」の実践者による共通した課題意識

●この領域の創成期においては、アカウンタビリティ(説明責任)を理由として実施された社会的インパクト評価の取り組みの多くが、単にデータを収集して報告し、「事業が適切に行われた」「ポジティブなインパクトがあった」ということを社会に発信することが主たる目的になってしまう事例が散見されました。

●本来の評価の活用目的である「取得されたデータを活用して事業を改善する」「ポジティブ・ネガティブの両面のインパクトについて把握し、ネガティブなインパクトを最小化し、ポジティブなインパクトを最大化する」「効果的な事業実施が可能な新しい事業モデル開発のためのエビデンスとする」等の活用がなされないケースが多い。