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相双地区の輝く大人を伝えるプラットフォーム⑬「双葉管工 株式会社(富岡町)」

相双地区の輝く大人を伝えるプラットフォーム

双葉管工 株式会社
代表取締役社長 三瓶 陽一郎(さんぺい よういちろう)さん

 

今回は、富岡町にある「双葉管工 株式会社」の代表取締役社長である三瓶 陽一郎さんにお話を伺ってきました。
三瓶さんを一言で表すと・・・

~富岡町を中心に、双葉郡の復興、生活に携わっている方~です。

家業を継ぐため、富岡町に戻ってきたタイミングで震災を経験した三瓶さん。
事業を再開してからも働き手の不足や避難指示など、積み重なっている課題に向き合い、復興に携わってきたそうです。

 

~プロフィール~

代表取締役社長 三瓶 陽一郎(さんぺい よういちろう)さん
三瓶さんは双葉郡富岡町出身で1975年4月生まれ。

 

 

 

 

Q.  設立の経緯について教えてください
1972年、富岡町で私の父が個人事業主として水道事業を始めました。水道事業を選んだのは、当時、町内で需要はあったものの、衛生設備の事業者が少なかったという理由からです。そして、1984年3月に法人を設立しました。
2011年3月の東日本大震災で私たちも避難をしましたが、2011年5月にいわき市の仮事務所で事業を再開しました。再開当初は広野火力発電所の改修工事を行っていました。2018年8月に富岡町の新社屋が完成した後は仮事務所を閉所し、富岡町で営業しています。
私は2016年12月に代表取締役社長を引き継ぎ、現在に至ります。

Q.  どんな事業をしているのですか?
インフラ整備や配管に関連する工事、水回り関係器具の取り付けを中心に行ってきました。インフラ整備では、上下水道管の設置工事なども行っていました。再開してからは、震災によって破損した上下水道菅の取り換えや、継手と呼ばれる管同士をつなぐ配管のズレを修正する作業を行っています。
また、富岡町文化交流センター「学びの森」や富岡町役場、JAEA(日本原子力研究開発機構)が建設した研究施設のように富岡町内の配管工事もあれば、大熊町の新庁舎や広野火力発電所など町外での工事も行っています。また依頼を受けて住居の水道設備などを修繕することもあります。

震災後の事業について、私としては目の前のことを一つひとつ行ってきたという認識が強いです。2011年の5月に事業を再開した時には課題が山積みの状況で、この先に関する不安もありましたが課題一つひとつに向き合い、コツコツと取り組んで工事や整備を行ってきました。
今年の4月1日で一部避難指示解除から2年が経ちます。住民も少しずつ戻り始め、家の修繕や改築を行う人も増えています。
しかし、一方で需要に対して人材が不足している問題もあります。
富岡町内で再開した衛生設備の会社は当社を含めて2社という現状です。
そういった状況ではありますが、私たちに依頼をしてくださる方々に感謝して仕事を行っています。

Q.  目的について教えてください
インフラ整備や配管に関連する工事を通して双葉郡の復興に寄与していくことです。
これから双葉郡での生活や復興を進めていくうえでインフラの整備は欠かせません。
すでに戻ってきただけでなく、これから戻ろうと思っている人や、移住しようと思っている人にとっても、暮らしやすい町になるように私たちは一所懸命に取り組んでいきます。

Q.  ビジョンについて教えてください
今、富岡町内では新しい建物が次々と建てられていて、それだけ人が来る予定があるということでもあります。一方で私たちの仕事である配管の取り換えや水回りの修繕などは数年後から数十年後に必要になるのでその間の不安は正直あります。
私たちは町に昔からある会社として今後も事業を続けていきながら双葉郡の復興に携わっていきたいと思っています。

 

Q.  三瓶さんの考える理想の地域像を教えてください
今の富岡町は飲食店や宿泊施設などが増え、病院や学校などの公共施設も充実してきています。また、来年には常磐線が全線開通する予定で交通の便もさらに良くなると思います。震災前の富岡町に戻ることは難しいかもしれませんが、今後富岡町に居住する人が増えていき、活気のある町として成り立っていくことが一番の理想です。そのためにも今は私たちの仕事をしっかり行っていきたいと思います。

Q.  この仕事の魅力ややりがいを感じるのはどんな部分ですか?
震災後、改築や新築を建てるなどで工事の需要が増えてきています。私たちが依頼を受けて工事をして、お客さんから「助かったよ。ありがとう。」と言ってもらえることもあります。そういう言葉を言ってもらえると、また次も頑張ろうという気持ちになります。
自分たちの仕事を必要としてくれる人がいると感じられることがこの仕事の魅力だと思います。

Q.  どのような人材と一緒に働きたいですか
人を裏切るようなことをせず、一所懸命に仕事を出来る人と一緒に働きたいです。
高い学歴や多くの資格を持っていても仕事を雑にこなしてしまったら意味がないと思っています。能力に関係なく、失敗をしながらでも仕事に対して一所懸命に向き合える人と一緒にこの地域の復興に関わっていきたいと思います。

Q.  大学生にはどんなことを学んできてほしいですか?
私の経験なのですが大学生の時に学んだことを社会に出てから使うことや、大学の時に学んでおけばよかったなあと後悔することがあります。例えば資格ですね。社会人になってから資格を取得しましたが、大学生中にも取れるものだったので取っておけばよかったと思います。社会人になると時間を確保するのが難しくなりますし、大学生の時にしか学べないこともあるので、大学の講義は積極的に受けてほしいと思います。特に1,2年生のときは科目も多いと思いますがそこで頑張れば3,4年生になってから自分のために使う時間を確保しやすくなるので頑張ってほしいです。また、ボランティアなどの活動は社会人になってからだとなかなか出来ません。自分が大学生の間にやりたいこと、出来ることを考えながら生活してください。 

 

会社情報

・会社名      双葉管工 株式会社

・業種       管工事業

・代表取締役社長  三瓶 陽一郎

・設立年月日    1984年3月

・従業員数     6人

・本社住所     福島県双葉郡富岡町字夜の森南4丁目1番地1

・電話番号     0240-22-3488

・FAX       0240-22-3879

お話を伺って・・・

上下水道管の工事などのように間接的に人々の生活を支えたり、依頼を受けて直接的に生活を支えたりできる仕事だと思います。すでに戻っている人、これから戻ろうと思っている人にとって、自分たちと距離の近い企業があるととても心強いだろうなと感じました。そういう点からも「双葉管工」の従業員の方々が行っている仕事は必要不可欠だと思います。
その他に感じたことは、現地にいて知ることが出来る情報と、メディアなどから得る情報の違いについてです。それぞれを比べるとメディアから得る情報の方が限定的になってしまう部分があるので直接訪れたり、積極的に情報を得る姿勢を持つことが大切だと思いました。

改めて、今回取材にご協力いただいた「双葉管工」代表取締役社長 三瓶 陽一郎様に御礼申し上げます

取材・文章(福島大学 佐藤 勇樹)

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この事業は、当団体が福島県「平成30年度福島県避難者・帰還者心の復興事業」の助成金を受けて行っています。


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