ご支援いただいている団体・企業様
follow us in feedly

【開催報告】参加型視察プログラム@石垣を行いました!

Bridge for Fukushima では大学生向け事業として、福島県外に視察に行く参加型視察プログラムを行っています。2018年度は沖縄県石垣市、島根県津和野町の2か所に視察に行ってきました。今回は2月17日〜20日の4日間にわたって行われた石垣市での視察の様子を、ご紹介いたします。
※本記事はFacebookのBridge for Fukushimaのページで連載としてご紹介させていただいたものをHP用として編集したものです。
https://www.facebook.com/bridgeforfukushima.since2011/
この事業は東日本大震災復興支援財団による「子どもサポート基金」の助成を受けて実施されました。

 

■連載①:松岡洸太
1回目ということで、石垣島全体に対する感想を3つお伝えします!
1つ目は、石垣島には「話し合って納得する」文化があるということです。まちづくりや教育など、あらゆる施策には様々な意見があり、「正解」とはっきり決まったものはありません。しかし、石垣島では「正解」を見つけるために権力や発言力のある人の言うことに従うのではなく、納得できるまで話し合う事が多いと複数の方々が仰っていたのが印象的でした。簡単に真似をすることができない文化ではある一方で、日常の小さな場面から話し合う意識を持つことが大切だと思いました。
2つ目は、石垣島はまちがコンパクトであることです。石垣島では、人口の85%が市街地に集中しています。これは行きの飛行機からの景色でも一目瞭然で、小さい範囲に建物が集中していた以外に、島の殆どは緑で覆われていました。このことは、石垣島のまちづくりに大きな影響を与えているように思いました。
3つ目は、石垣島はステキな街であるうえに、石垣がよりステキなまちになるように、邁進している方々が大勢いるということです。お会いした皆様からは、様々な課題解決に取り組みながらも、そこに満足せずにさらなる高みを目指していこうという気概を感じました。
以上のような島の地理的な特徴や、島民の方々の特性は、石垣島全体の根底にあるもので、だからこそ石垣島や石垣島の方々に多くのことを学ばせていただいたと感じています。

次回からは、お話を伺った方々の感想をお伝えします!

■連載②:椎根小稀

19日は、まず石垣市が26%出資する第3セクターのまちづくり会社である、タウンマネージメント石垣の石田さんにお話をお伺いしました。石田さんには、現地の人だからこそ知る石垣の現状や、石垣を取り巻く自然環境、歴史における石垣のターニングポイントなどをお話して頂きました。タウンマネージメント石垣は1つ目の視察地だったのですが、観光や地域活性化を主なテーマとして石垣を視察していくために、非常に有意義なお話を聞くことができたと思っています。

私は2つの疑問をもって今回の視察に向かいました。
まず1つ目は、石垣ではどのように多様性を認め合える地域づくりをしているのか、ということです。私は事前学習で、沖縄は世界の中でも80歳以上の長寿人口が多いブルーゾーンという地域であること、観光客数が上昇傾向にあり、その中でも外国人観光客が多いことを知り、高齢者や外国人が増えている中で、どのようにあらゆる人々が共生できる地域づくりをしているのか、疑問に思っていました。実際に石垣でお話を伺ってみると、観光交流協会では、外国人観光客から自分たちに直接的には関係の無いクレームを言われても丸投げせず仲介に入る対応をとっていることや、大手のスーパーマーケットなどで特にバリアフリーが進んでおり、車椅子のまま乗れるワンステップバスも導入されていることがわかりました。また、ある地元の高校生は、石垣の地域行事で高齢者の方と交流する機会が多くあり、それがすごく好きだ、という話をしてくれました。石垣では色んな世代が関わり合い、支え合って生活しているということを、この話を聞いて実感しました。様々な人々が共に暮らす石垣だからこその取り組みを、この視察を通して地元の人から直接聞くことが出来たのは、大きな収穫だったと思っています。
そして2つ目は、子ども達のアイデンティティと地域の環境はどのように関わっているのか、というものです。石垣には豊かな自然や、深い歴史を持った伝統文化があります。私は、ほかの地域の子どもたちにはなかなか出来ないようなことを体験してきた石垣の子どもたちは自然と地元が好きになり、地元に貢献することが自分の将来へのモチベーションになっている子ども達も多いのではないかと疑問に感じており、この仮説を検証してみたいと思っていました。そして実際に話を聞いてみると、石垣の伝統が好きで地元を離れたくない、石垣の人のゆったりした性格が好き、など地元への愛を話してくれる高校生が多くいて、将来的に石垣に戻ってきたいと言う高校生がほとんどでした。しかしその一方で石垣という狭いコミュニティにいて流されるままに生きるのではなく、外に出て広い世界を知りたい、という高校生もいました。どちらにしろ、石垣という地元の存在が、高校生の将来へのモチベーションに大きく関わっているということが分かりました。自分が以前から抱えていた疑問を、石垣というコミュニティで検証できたことも、私にとって一つの成果でした。
このように、私はこの視察を通して、実際にその地に行って、その他の人に話を聞くことでしか分からないようなことをたくさん学ぶことができました。非常に貴重な4日間になったと実感しています。

 

■連載③:渡邉優翔

2月19日は、続いて石垣市観光交流協会の西仲野さんにお話を伺いました。西仲野さんには現地の人が知る石垣の歴史や石垣が観光でどう発展したのか、観光地の在り方などをお話をしていただきました。 視察のテーマである観光や地域活性化について、石垣を調べていく上で実りのあるお話を聞く事ができたと思っています。 私は自分の家も観光地を経営しているという事で、観光に興味があり今回の視察に向かいました。 観光地の石垣はどう発展したのか。 今では年間137万人が訪れる観光地になりましたが20年前の平成10年には50万人でした。この20年間で何が変わったのか。それは 地域総合創生戦略などの案を掲げた事やリゾート地の開発や自然を求め年間観光者数が増えてきました。また、石垣島の観光は量よりも質になり今後も2020年には年間150万人を目標に掲げています。 私はこの考えを我が家にも導入できればと考えました。 また、観光地で出てくるのがマナーの問題です。 石垣島には様々な国々から毎年120万人が訪れるため文化の違いによってこのような事が起きます。しかし、観光交流協会などの方々は、トラブルが起きたとしても感情に任せるのではなく、石垣の話し合う文化を使いお互いの話を聞きどのような解決策が良いのか中立な立場になり糸口を見つけ出しトラブルを解消する。この石垣の話し合う文化、これが観光にも大切な事を知りました。 また、偶然にも震災時には私が通う高校とも関わりがあり何か繋がりを感じることができました。 私はこの視察を通して、ネットの情報だけで済ますのでは無く、現地へ行きお話を聞く事に意味があると思いました。そして話し合うことの大切さを知る事ができました。 4日間非常に内容の濃い充実した経験ができました。

■連載④:渡邉さや

2/19日の夜には石垣市公営塾を訪問させていただきました。公営塾では、通常の塾と同時に、キャリア教育や映像制作プログラムなど非常に珍しい活動を行なっています。今回の訪問では、特別授業として塾に通う生徒さんとの交流会を行いました!
今回訪問したメンバーは、大学生と大学進学の決まった高校3年生での訪問だったため、高校生からは大学進学に関する質問を多く聞きました。「どうして大学に行くのか」「なんのために勉強しているのか」など普段あまり考えることのない本質的な質問に答えながら自分自身の学ぶ意味をもう一度考えることができました。石垣島には大学がなく、沖縄の大学進学率が36%と東京の半分であるということもあり、好きなことを学ぶために大好きな地元から離れるという強い決意を持つことが高校生たちにとって大切なことであることを知りました。
訪問前に講師の方から聞いた話の中では石垣島の高校生は自己肯定感が低いという課題があるとのことでしたが、実際高校生と会話してみると自己肯定感の低さというよりも、自分の環境に対する自信のなさであるということもわかりました。しかし、石垣島の文化、自然環境は他にはない誇れるものであり、違う地域の人たちと交流することでより生徒さんの成長につながると感じました。これからも、せっかく作った石垣の高校生たちとのつながりを絶やさず、大学生だけでなく福島の高校生たちとも是非交流して欲しいと思います!

今回の石垣島視察プログラムでは、石垣島に住むみなさんのまっすぐな心がよく見えました。外から来た私達を外者だと思う雰囲気は一切なく、自分たちの地域をより知って欲しいと様々な話をしてくれた大人の方達、まっすぐな目で「石垣島が好き」と言える子供達、そんな人たちが話し合うという文化を大切にしながら作る石垣島。4日間という短い期間でしたが、計画的に作られたいい街、ではなく人々がお互いのつながりを大切に作ってきたコミュニティだということがわかりました。
大学で学ぶことは知識や方法論などが多く、無意識にセオリーやロジックばかりを重視して様々なものを評価してしまいますが(例えばいい街とは何かなど)、自分が今学んでいる教育という分野も含め、人と関わる分野を学ぶものとしてロジックではなない人の心やつながりというものに目を向けることも忘れてはいけないと感じさせられました。様々な人と会って話すことで見えてくるものがあり、これからもその心を忘れず学んでいきたいと思います!
とても実りのある時間でした!

■連載⑤:渡邊さくら

最終日の午前中には、石垣市企画部観光文化スポーツ局観光文化課の通事さんにお話を伺いました。
通事さんには、石垣市の観光施策についてお話をして頂きました。
タウンマネージメント石垣や観光交流協会などでお話をお聞きした後に、最後に石垣市役所でお話を聞けたことで、いいまとめになったのではないかと思います。
私は今回、石垣市が活性化している理由、取り組みの過程や成果、今後行おうとしている取り組み、実際に取り組みを行っている人が感じていること、などを知りたいと思い参加しました。
市役所で得ることが出来た知識として、まず、石垣市が活性化している理由として、様々な取り組みに対して、住民の方々が積極的に参加をしていることで、本当に石垣市が大好きで石垣市を誇りに思っているのだということがわかりました。
自分の地域が大好きだということはとても大切なことだと思うし、多くの人が大好きだと思える地域をつくることが大切なのだとあらためて感じることが出来ました。
取り組みの成果としては、空港を作ってすぐに観光客数が100万人突破したことはほんとにすごいことだと思いました。
これは石垣ならではの、豊かな自然や海、住民の方々の観光客を受け入れるあたたかさがあるからなのではないかと思いました。
また、個人的に市役所の方々はなぜ市役所という場で石垣市の活性化に取り組みたいと考えたのかということが知りたく、石垣市を良くしたいという思いがとても強いということや、1回石垣市から離れたことがあったことでより想いが強くなったということ、そのような理由があるということを知ることが出来、直接お話を聞けたことがほんとに良い経験だったと思います。
多くの方にお話を聞くことで、地元の方に直接お話を聞くことがとても大切なのだということを感じることが出来ました。
私はこの4日間を通して、石垣市の方にお話を聞いたり、自分の思っていることを口に出して話すことで、自分の考えをもっとしっかりと持つことが大切だということに気づきました。なのでこれからもっといろいろなことを学び経験し考える必要があると実感しました。
今回参加したことで、石垣市について知ることが出来たことはもちろんとても良い経験でしたが、他にも自分について見つめ直す良い機会になったと感じました。
とても充実した4日間だったと実感しました。

 

■連載⑥:中村誓人

最終日は「石垣島をクリエイティブで盛り上げる」をコンセプトに活動する石垣島CreativeFlag様の立ち上げメンバーの方にお話を伺う機会を頂きました。
石垣島CreativeFlagは石垣島にゆかりのあるデザイナー、イラストレーター、カメラマン、編集者などのクリエイターコミュニティです。
石垣島の街づくりに、「クリエイティブ」という観点から取り組むという点に惹かれお話を伺いました。
元々は行政からの発案だったプロジェクトが、クリエイターのプラットフォームとして機能し、現在は自走している仕組みであることを知り、他の地域においても再現性のある取り組みなのではないかと学びになりました。

個人的に、本プログラムで石垣島の一端を覗く中で最も印象強かったのは、島としての懐の深さです。
観光交流協会や公営塾など、様々な場所で話を伺う度に「若い世代は一回島を出て行っても構わない」との言葉が聞けました。
そうやって外に世界を広げて、また戻ってくるのが良いと聞いて納得するとともに、その姿勢こそが若い世代の石垣の愛着に還ってきているのではないかと感じました。

■連載⑦:鈴木敦己

連載の最終回は、本プログラムの総括を行います。 今回私たちは石垣島を訪れ、様々なものを見聞きし、多くの方々のお話を伺い、それぞれがそれぞれの学びを得て帰ってきました。 これらを受けて、私は『石垣島は“強い”』という事実を実感しています。 この連載でも頻出しているように、石垣島には他者を受け入れ、話し合う文化が根付いています。話し合いの結果をきちんと実行する、勤勉さも持ち合わせているそうです。 また、その温暖な気候から、最低限の衣食住を確保することが比較的容易であることも伺いました。これは、生活のために争う必要がないという、心理的な余裕にも繋がります。 さらに、美しい自然、あたたかい人々が大好きで、それらをより良いものにしていこうと努力し続ける姿勢もあります。人口が増加傾向にあるという背景からか、島の若者を積極的に島外に送り出そうとする意欲も感じられました。 これらは石垣島の文化的・自然環境的な長所であり、福島で一朝一夕に真似できるものではありません。 一方で、これらの長所を生み出している石垣島の“強み”、すなわち、 ①過去から与えられた歴史や文化、自然環境の特徴を意識的に捉えて、現在に生かしていくこと、 ②また、未来の姿を想像して、それをより良くするために歴史や文化、自然環境を現在でも意識的に積み重ねていくこと、 これらの意識と言動は、福島でも、もちろん日本のあらゆる地域でも参考にできるものだと気づかされました。 本プログラムの訪問先で、「石垣島は話し合う文化があるから」「石垣は暖かくて、生き抜くことには必死にならなくて大丈夫だよね」「地元や、若者の教育を大事にしたいと思っている人が多いんだ」などと、石垣島の長所を自ら挙げる方々を見て、果たして福島の長所は何なのか、自分はそれを意識できているのかと、ひたすらに自問自答を繰り返し続けました(そして、その答えのようなものは今でも分からないままです)。 さらに、今回は観光業に寄った視察であったにも拘わらず、「地元経済を一番活性化するのは観光よりも地産地消、つまり移住を含めた人口増が最重要である」という趣旨の発言を、複数の方から伺ったのも強く印象に残っています。現状に驕らず、未来を客観的に見据えて、現在を積み重ねていくことを忘れてはいけないと強く感じました。 単なる長所だけでなく、その背景となっている“強み”を学べたのは意外な収穫でした。 本プログラムの企画・実施に携わっていただいた全ての方に感謝を申し上げ、連載を終えようと思います。貴重な機会・経験を与えていただき、誠にありがとうございました。


一般社団法人 Bridge for Fukushima
[本部:高校生のためのコミュニティスペース palette]
〒960-8061 福島県福島市五月町2-22
TEL&FAX:024-503-9069
Top