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相双地区の輝く大人を伝えるプラットフォーム⑪ 「株式会社フタバ・ライフサポート(広野町)」

相双地区の輝く大人を伝えるプラットフォーム⑪

株式会社 フタバ・ライフサポート
会長 志賀 勝彦(しが かつひこ)さん 

今回は、双葉郡広野町にある「株式会社フタバ・ライフサポート」で会長をされている志賀勝彦さんのお話です。
志賀さんを一言で表すと・・・
~ホテルのサービスを通して復興の後押しをされている人~です。
志賀さんは東日本大震災の前から双葉郡に関わる仕事をされています。今も、「ビジネスホテル双葉邸」の運営だけに限らず、様々な分野で復興に携わっています。その志賀さんが考える今後のビジョンについても伺ってきました。

~プロフィール~
志賀 勝彦(しが かつひこ)さんは浪江町出身、1946年6月生まれ
趣味はゴルフ。
フタバ・ライフサポート会長 志賀勝彦さん

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Q.設立の経緯について教えてください

元々は双葉設備工業株式会社として東京電力福島第一、第二原子力発電所の空調・メンテナンスや地域の空調・水道のメンテナンスを行っていました。しかし、震災によって浪江事務所や大熊町の本社が被害を受けてしまい、従業員も震災前に比べて減少してしまいました。
そのような状況ではありましたが、震災後は設備工事だけでなく地域密着の仕出し弁当・ホテル部門に参入するために分社、株式会社化をして「株式会社フタバ・ライフサポート」を設立しました。代表取締役は私の息子が担っていて、私は会長として関わっています。

Q.どんな事業をしてきたのですか?

震災前、私たちは設備会社のほかに富岡町で旅館「観陽亭」を運営していました。しかし、津波の被害を受けたうえに、富岡町も避難指示が出て再開が出来なくなったため従業員も解雇することになりました。その後2011年9月にいわき市で弁当屋として観陽亭を再開しました。再開後は復興に携わる方に向けてお弁当の配達を行うこともしていました。今は観陽亭は独立し、いわき市で営業しています。
そして2015年4月、当時復興の前線基地だった広野町に「双葉邸」をオープンしました。「双葉邸」に宿泊している方の多くは復興に携わっている方ですが、宴会場や食事処、会議室等の設備はオープン時から町民の方々にもご利用いただいています。作業をして疲れて帰ってくる方々が疲れをとってリラックスしてもらえるように提供するサービスも反省と改善を繰り返しながら運営しています。

双葉邸の隣には「お食事処ひまわり」もあり、宿泊者でなくとも利用可能です。

Q.目的について教えてください

当ホテルのサービスを通して復興に携わる方々の後押しをすることです。
作業の疲れをお風呂やベッド、食事で取ってもらえるように工夫しながら運営しています。

Q.この仕事の魅力ややりがいを感じるのはどんな部分ですか?

「双葉邸」は住民の方々も利用していますが、復興に携わっている方がオープン当初から多く利用されています。利用者の求めているサービスを提供していくことで、疲れを癒し、仕事への気力を養ってもらうことに繋がります。それによって、間接的に復興に携わる方の後押しを出来ることが魅力だと思います。一方で利用者に満足してもらうことは簡単ではなく、常に利用者がどのようなサービスを求めているのかなどを考える必要があります。それでも利用者から「良かったです。」のような感想を頂くとやってよかったと思えますしやりがいを感じることが出来ます。

Q.今後について教えてください

今、相双地区はイノベーション・コースト構想やドローンの実証実験、復興など周りの環境がどんどん変化しています。今後どのように変化していくのかはっきり分かるわけではありませんが、震災前の双葉郡とは大きく変わってしまうだろうと思っています。私たちはその変化に合わせて、利用者様が求める質と内容のサービスを提供していきたいと思っています。
今は「フタバ・ライフサポート」、「双葉設備工業株式会社」ともに広野町に事務所を設けていますが、今後「双葉設備工業」の本社があった大熊町の避難指示が解除されたときには移転を考えています。

Q.どのような人材と一緒に働きたいですか?

新しい発想で物事を考えられて行動に移せる人と一緒に働きたいです。
双葉郡はこれからも変化していき、町の様子も恐らく震災前とは異なると思います。そうなると従来のやり方では通用しないことも出てくると思うので新しい発想で考える姿勢を持つ人がいいです。また、考えるだけでなく実行まで繋げられる行動力のある人がこれからのこの地域には必要になってくると考えています。私はそういった若者と一緒に、双葉郡に関わる仕事をしていきたいし、そのサポートをしていきたいとも思っています。

Q.大学生にはどんなことを学んできてほしいですか?

大学中は使える時間が増えますし、学ぶ内容も専門性を持ちます。それを生かして様々な知識や物事の考え方などを学んできてほしいです。
一緒に働きたい人として、新しい発想で物事を考えられる人と言いましたが新しい発想を出すためには周りから情報を取り入れ蓄えることが大切です。
また、社会に出て何か事業をするときに自分で考えることが多く出てきます。社会に出てから身に付ける知識などはもちろんありますが、考え方の基礎や考えるときの土台になる知識は、学生生活の時に身に付けたものになってきます。学生の皆さんにはぜひ積極的に情報を取り入れることや、自分にしっくりくる考え方を探すことに挑戦してほしいと思います。さらに、大学は価値観の違う人と関わることが出来るチャンスでもあります。自分が考え方と異なる考え方を持つ人もいると思いますし、異なる文化に触れるきっかけその時にはその考え方を受け入れてみてください。どうしてその考え方になったのかを知ると自分の成長にもつながっていきます。広い視点を持つためには他の人の意見を知ることも大切です。積極的にチャレンジしてみてください。

会社情報

・法人名株式会社フタバ・ライフサポート
・代表取締役志賀 崇
・設立年2011年7月
・社員数10人
・住所福島県双葉郡広野町大字下北迫字二ツ沼45-32
・ホームページhttp://www.futabatei.me/
・電話番号0240-23-6810
・FAX0240-27-3940
・メールアドレスinfo@futabatei.me

お話を伺って・・・

今回お話を伺った志賀さんは今後、浪江町に戻ることを考えているそうです。
ホテルを利用した人にリラックスしてもらうことが復興の後押しにつながるという志賀さんの言葉を聞いて「直接かかわらないとしても、復興に携わる方をサポートするという関わり方もあるのか」と感じました。
「双葉邸」ではオープン直後から食事処や宴会場、会議室を住民の方が利用できるようにしていました。その時はまだ今ほど広野町で再開した店が多くなかったとのことで地域と関わりながら営業されてきたことを改めて知りました。
また、「震災前の地域とは異なるからこそ従来のやり方だけでなく新しい発想を持つことが大切。」という志賀さんの言葉がかなり私の中で印象に残りました。
私も無意識のうちに従来のやり方や常識に当てはめてしまうことがあります。新しい知識や考え方を得ながら、新しい発想で考えることに挑戦していきたいと思います。

改めて今回取材にご協力いただいた「フタバ・ライフサポート」の志賀 勝彦会長と、従業員の皆様に厚く御礼申し上げます。

取材・文章(福島大学 佐藤勇樹)

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この事業は、当団体が福島県「平成30年度福島県避難者・帰還者心の復興事業」の助成金の交付を受けて行っています。


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