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相双地区の輝く大人を伝えるプラットフォーム⑦ 「株式会社 中里工務店(南相馬市)」

相双地区の輝く大人を伝えるプラットフォーム

株式会社 中里工務店
代表取締役 中里 徹哉(なかざと てつや)さん 

今回は、南相馬市小高区にある「株式会社  中里工務店」で代表取締役をされている中里徹哉さんのお話です。
中里さんを一言で表すと・・・
~若者が活躍できて持続性のある小高をつくろうとしている人~ です。
中里さんは小高の復興を真剣に考えられており、失敗を恐れずに挑戦できることを会社の中でも大切にされています。その中里さんの思いを伺ってきました。

~プロフィール~

中里 徹哉(なかざと てつや)さん
南相馬市小高区出身、1958年2月生まれ。
趣味はゴルフ。

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Q.設立の経緯について教えてください

1967年の東京電力福島第一原子力発電所一号機の着工に伴い大手ゼネコン(ゼネコンについての説明 http://haigyo.net/orange/?p=14969)が地元から人を集め鳶職人として育成したのが始まりです。元々浜通りには鳶職人はおらず集められた人のほとんどが農家の長男など素人でした。仕事を進め、経験を積んでいく中で会社として独立することが認められ、1974年7月から「株式会社中里工務店」として事業を行ってきました。今も鳶職人の名残として毎年1月4日相馬小高神社に「はしご乗り」を奉納しています。

Q.どんな事業をしている又はしてきたのですか?

福島第一原発の建設後は全国の原子力発電所建設に関わり、全国54基のうち23基の建設に関わりました。原発1基つくるのには3年ほど掛かり、私たちも含めて1500人ほどの人が関わっていました。福島第一原発事故後は防波堤や堤防、復興公営住宅の建設など地域の復興に関わる取り組みをしています。私たちの仕事は調整や製図、現場の監督などを行うことです。例えば窓を例にとっても窓枠をつける専門、ガラスをつける専門、防水加工専門というように専門の職人さんがいます。これらの職人たちが滞りなく作業できるように現場の状況を見て作業スケジュールの調整や製図、材料の発注などを職人たちとコミュニケーションを取りながら進めていくというのが私たちの仕事です。

Q.目的について教えてください

自分たちの手で復興に関わりながら若者が挑戦出来る環境をつくることと持続性のある小高にすることです。

Q.ビジョンについて教えてください

相双地区は課題の先進地域とも言われています。私たちが行う地域貢献や若者の育成を通して小高が活性化して復興することを目指しています。そして、小高がモデルとなって日本全体の道しるべになればいいとも思っています。

Q.中里さんの考える理想の地域像を教えてください

小高は幼稚園から高校まで1ヶ所に集約されており、南相馬市が若年夫婦、子育て世帯向けに奨励金の交付を行っています。このように条件がそろっている中で子供たちや夫婦が伸び伸びと生活できる地域が理想です。また、若者が失敗を恐れずに挑戦できて活躍できる地域になれば小高はもっと良くなっていくのではないかと感じています。

Q.この仕事の魅力ややりがいを感じるのはどんな部分ですか?

最初は皆、素人です。専門知識をすべて把握しているわけではなく、作業工程の調整や材料の発注など最初は出来ないこともあると思います。
最初は出来なくても先輩の職人の方に直接聞いたり、経験を積んだりして今までできなかったことが出来るようになると充実感があります。また、調整した作業工程通りに進み、イメージ通りに建築が進んだ時はとても嬉しく自信につながります。
私たちの仕事はあまり目立つものではありません。しかし、道路や堤防などは間違いなく生活の中に必要不可欠です。自分たちの仕事がそこに住む人、使う人の役に立っていて他の仕事の土台になっていることを感じられるのは大きな魅力です。

Q.どのような人材と一緒に働きたいですか

自分の頭で考えることが出来て自主的に動ける人と働きたいです。
「中里工務店」では大学で建築を学んでいなくとも仕事をする中で学んでいけば問題ないと考えています。実際大学で建築を学んでいない社員もいますがしっかり仕事が出来ています。最初のうちは先輩の下で仕事を学ぶわけですがそのときに貪欲に技術を学ぶ姿勢があると後々大きく変わってきます。
また、作業工程の調整や材料の発注が遅れれば全体の作業が遅れてしまいます。
だからこそ自主的に職人の方とコミュニケーションをとって進捗状況の確認をするなどの工夫が必要なため自主的に動ける人がいいと思っています。

Q.大学生にはどんなことを学んできてほしいですか?

バイトやサークルなどを通して、様々な人とのかかわりを創ってきてほしいです。その理由は3つあります。
1つ目は上下関係ですね。社会に出ると上下関係がはっきりとするわけですが、目上の人と接することに慣れておくことが大切です。サークルやバイトには先輩がいると思うのですが、そこで慣れておくと会社に入ってからも変わってくると思います。
2つ目は、仲間づくりです。
会社に入ってから他社とつながりを持つことがありますが、その時に知り合いがいることは大きな武器になります。しかし、就職してから知り合いをつくるのは難しいこともあるため学生のときから信頼できる仲間を見つけることが大切だと思います。
3つ目は、自分の意見を相手に伝えることを経験するということです。
自分の意見と相手の意見が食い違っているときや自分なりの考えがあったときにしっかりと相手に伝えることが大切になります。自分の意見を伝えることを経験しておくことでどういう言い方なら伝わりやすいのかなど分かるところが出てくるはずです。
大学生活では自由に使える時間も多いと思います。息抜きも適度にしながらいろいろなことにチャレンジしていってください。

会社情報

・法人名株式会社中里工務店
・代表理事中里 徹哉
・設立年1974年7月
・社員数 129人
・住所福島県南相馬市小高区大井字深町48
・ホームページhttps://nakazato-koumuten.com/
・電話番号0244-44-3543
・FAX0244-44-3658

 

お話を伺って・・・

今回お話を伺った「中里工務店」は富岡町にも営業所があり、大工だった私の祖父と一緒に仕事をしていたらしいです。意外な関係が見つかり、結構うれしくなりました。
最も印象に残ったのは「中里工務店」の仕事内容について伺った時です。
「仕事が分担されていてそれぞれの作業専門の職人がいるからこそ丁寧で丈夫な建物をつくることが出来ます。だから私たちは材料の発注や作業工程の調整、製図などを通してその職人さんたちが滞りなく作業が出来るようにしています。」
という中里社長のお話を伺って素敵だなと感じました。
また、中里社長が考える小高の今後を伺ったのですが建築業だけに関わらず様々な分野を含めた将来像を考えていたことが印象的でした。
「中里工務店」では小高の活気を取り戻すきっかけとして、毎年1月4日、相馬小高神社に「はしご乗り」を奉納しています。毎年「はしご乗り」を楽しみにしている人もいます。期間限定でイルミネーションを敷地内に設置しています。ぜひ見に行ってみてください。
改めて今回取材にご協力いただいた「中里工務店」の中里 徹哉社長と増田様、従業員の皆様に厚く御礼申し上げます。

編集(福島大学 佐藤勇樹)

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この事業は、当団体が福島県「平成30年度福島県避難者・帰還者心の復興事業」の補助金の交付を受けて行っています。


一般社団法人 Bridge for Fukushima
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