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相双地区の輝く大人を伝えるプラットフォーム⑤ 「株式会社 あぶくま川内(川内村)」

相双地区の輝く大人を伝えるプラットフォーム⑤

株式会社あぶくま川内
代表取締役 猪狩 幸夫 (いがり ゆきお)さん

今回は、川内村にある「株式会社あぶくま川内」の代表取締役 猪狩 幸夫さんにお話を伺ってきました。
猪狩さんを一言で表すと・・・
~村民が満足するサービスと、地域への貢献を考え続けている人~です。
高校卒業後、農業協同組合に就職し55歳まで勤めた後、商工会関係者の方の勧めで設立時から「あぶくま川内」に関わり始めた猪狩さんは、2014年に代表取締役に就任し現在もお仕事を続けています。

~プロフィール~

代表取締役 猪狩 幸夫(いがり ゆきお)さん
双葉郡川内村出身で1950年1月生まれ。
趣味は40年近く続けているゴルフ

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 Q. 設立の経緯について教えてください

地方自治法が一部改正(平成15年9月2日施行)されて、公の施設の管理について指定管理者制度が導入されました。これにより、条例に基づき議会の議決を経れば民間事業者(株式会社や公益法人、NPO法人や任意団体など)でも公の施設の管理者になることができるようになりました。
(※この前の制度として管理委託制度というものがあったが、地方自治体が出資している法人、公共団体、公共的団体しか公の施設の管理者になれなかった。)
指定管理者制度の導入にあたり、村営だった「かわうちの湯」と「いわなの郷」の運営を行うために「株式会社あぶくま川内」が設立されることになりました。

Q. どんな事業をしているのですか?

「いわなの郷」、「かわうちの湯」、「あれこれ市場」、「ビジネスホテルかわうち」の4つの施設の運営管理を主に行っています。

「いわなの郷」(http://www.abukumakawauchi.com/)は会社が設立された2005年から運営管理を行っており、手ぶらで来ても道具をレンタルして釣りができて釣った魚をそのまま塩焼きにすることも出来る「いわな釣り堀」、新鮮ないわなを使った料理を食べることが出来る「レストラン幻魚亭」、自然に囲まれ田舎体験ができる「宿泊・休憩コテージ」、そば打ち体験やBBQなどができる「体験交流館」等の施設があります。
2011年3月の東日本大震災で全村避難になったことから営業を休止していましたが、同年11月にコテージのみ再開しました。それから2年後の2013年6月に全面再開となりました。震災の影響もあって利用客が減少しましたが年々回復してきています。

日帰り温泉施設の「かわうちの湯」(http://www.abukumakawauchi.com/contents/kawauchi/)も、いわなの郷と同じく2005年から指定管理者として運営管理をしています。
この施設も2011年3月から営業を休止していましたが、同年11月に営業を再開しました。温泉には大浴場や露天風呂、寝湯など7種類の温泉と2種類のサウナ、休憩所として使える和室の大広間や食事処もあります。疲れをとりくつろげる癒しの場所になるように運営しています。

「あれこれ市場」では川内村内で生産された農産物のほかに日用品なども取り扱いをしています。この施設ができたときは他の会社が指定管理者に指定されていましたが、震災後の2017年4月に「あぶくま川内」が指定管理者になり運営管理をすることになりました。震災後、野菜を栽培しても売れなかった状況があったことから川内村の農産物の安全性を知ってもらうため、村内やあれこれ市場内の放射線測定器で線量の測定を行うなどの工夫をしています。

「ビジネスホテルかわうち」は復興関連の仕事をしている人の宿泊施設として2014年4月に運営を開始しました。48室のシングルルームがあり、長期間の宿泊も可能です。現在宿泊している方も数カ月から1年など長期間宿泊している方が多くなっています。そこで、食事のメニューを日替わりにするなど長期間の滞在が苦にならないように工夫しています。
またこの他に、いわなの燻製やソバ、ブドウなど川内村の特産品を福島県内や首都圏の販売会や日本橋ふくしま館にて販売、PRする取り組みも行っています。

Q. ビジョンについて教えてください

会社内で出た利益を会社内で還元して自己完結するのではなく、新たな雇用を生んだり、さらに充実したサービスを提供したりするなどの方法で地域に対して還元していくことです。
地域に還元していくためにも「あぶくま川内」が独り立ちできるようにサービスの改善や質の向上をしていきたいと思います。

Q. あなたにとって仕事とはどのようなものですか?

どんな役職、仕事をやるにしてもそれぞれの責任が出てくるものだと考えています。その仕事を成功させるには何をすべきなのかを考えて実践する、自分のすべきことを考えるなど、自分がこの仕事をしているんだという気持ちをもって最後までやりきることが必要だと考えています。

Q. この仕事の魅力ややりがいを感じるのはどんな部分ですか?

自分が担当する仕事に対して向き合い、どうすればうまくいくのか、どんな方法で仕事をすべきかなどを考え実践したうえで最後まで仕事をやり切れたときにやりがいを感じます。また利用者に良かったよと言ってもらえると、次の仕事も頑張ろうというモチベーションにもつながります。
やり切ったという経験は次の仕事にも生かされ成長にもつながっていくのでそこでもやりがいを感じられると思います。

Q. どのような人材と一緒に働きたいですか

今この会社で働いている従業員は、働く場所や仕事の内容は違えども、川内村の人々に質の良いサービスを提供したいという思いを持っています。これから一緒に仕事をしていく人とも似た思いや目的をもって仕事をしたいです。また、仕事をするうえで出来ない理由を探すのではなくどうすれば出来るのかを考えられる人と仕事をしたいとも思います。

Q. 大学生にはどんなことを学んできてほしいですか?

自分の行動に対して責任を持てるようになってほしいです。
遊びにしても何か取り組みをやるにしても自分がすることに対して責任を持ち自分のこととして最後までやり抜くというのは大切なことだと思いますし責任を持つということは将来にも役立ちます。責任を持てば何をしてもいいということではないですが、自分のやること選ぶことに責任を持てるようにしてください。

 

会社情報 

・会社名     株式会社あぶくま川内

・代表取締役   猪狩 幸夫

・設立年月日   2005年2月

・従業員数    30人

・郵便番号    979-1201

・本社住所    福島県双葉郡川内村大字上川内字町分394

・電話番号    0240-38-3181

・メールアドレス kawauchi-hotel@bird.ocn.ne.jp

 

お話を伺って・・・
私が小学生の時からよく利用していたかわうちの湯やいわなの郷が全村避難などの理由で営業を休止したり一部再開をしたりして営業していたことは知ってはいたのですが、利用している人の数などは知りませんでした。また、再開直後は利用者が震災前に比べて3分の1以下だったということを聞き、それほど厳しい状況だったということは今回初めて知りました。しかし、2011年の11月にはかわうちの湯や、いわなの郷のコテージを再開し村民の人々のためにサービスを提供していたというところに川内村のことを考えて事業をされているのだなと感じました。
お話を伺う中で「責任」という言葉が何度も出てきました。「学生生活の中でも自分の行動に責任を持てるように」という部分から、私も責任を意識して生活をしていかなければと感じました。
改めて今回取材にご協力いただいた「あぶくま川内」の猪狩幸夫様と従業員の皆様に厚く御礼申し上げます。

編集(福島大学 佐藤勇樹)

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この事業は、当団体が福島県「平成30年度福島県避難者・帰還者心の復興事業」の助成金の交付を受けて行っています。


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