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「第4回 起業家の話を聞く会」(ゲスト:菅野瑞穂氏、馬場大治氏)

 こんにちは。

 この会は、福島県出身の起業家の方々から起業にいたる経緯や現在の事業にかける想いをお伺いし、大学生の起業への意識を高めることを目的としています。
 Bridge for Fukushimaが福島県から委託を受けている「未来の起業家育成事業」の一環として、行っております。

 今回は仙台the6にて、農業で起業したおふたかた、株式会社きぼうのたねカンパニー 代表取締役 菅野瑞穂さんと株式会社コンセプト・ヴィレッジ 代表取締役 馬場大治さんをお呼びしました。

 未来の起業家育成事業の説明、大学生から事業プラン発表、菅野さん・馬場さんそれぞれの事業説明のあと、パネルトークとしてそれぞれに質問を投げかけてお話をいただきました。

 事業担当の吉田からの事業説明のあと、未来の起業家として事業のプロトタイプを作成している、宮城大学1年の谷杏奈さんが事業の説明をしました。
 谷さんの「おせちプロジェクト」は、「本当の日本食とはなんだろうか?」という問題意識のもと、日本食をいちばんよく取り入れているおせちを作り、ゆくゆくは販売を目指しています。
 先日のビジネスプラン合宿の成果もふまえ、事業について紹介しました。

 それから、菅野瑞穂さんからお話をいただきました。 福島県二本松市の東和町の農家の家に生まれ、東京の日本女子体育大学で学びました。学生時代はスポーツにいそしむ一方、将来のことを考えるため積極的に社会人の方に話を聞きに行っていたそうです。それから実家に戻って3年間農業に従事したあと、大学時代から目指していた起業にふみ出しました。農業で起業することを決めたわけは、好きな農業・自然・地域を軸にしようと思ったからだそうです。

 キャリアについて考え抜いたうえでいまの職に進んだ菅野さんから参加者へ、なぜこの会に参加したのか、今後どうなりたいのかという質問を投げかけ、そして、全て自分の心で決めることだとお話をされました。勇気をもって一歩踏み出し、自分で責任をとる覚悟をもって、そして継続することが大切。その中での決断や孤独があり、全部自分の心で決めること。将来にむけて、挑戦してほしいとおっしゃりました。

 菅野さんの主な活動としては、農業生産・農家民宿・農業体験があります。
 農業生産では、二本松市で特徴的な有機栽培を行い、少量多品目で生産し、生産・加工・販売まで行う複合経営で付加価値をつけて農業を営んでいます。そのほか、田地を耕せなくなった農家さんから委託を受けてコメ生産をしているため、コメ生産の規模は広がっています。
地域の特徴を継承して生産を行い、地域の農家さんとつながっている姿勢に、どこで、どういうやり方で事業をやっていくのかを考える大切さを感じました。

 もう一つの活動である農家民宿は、震災後に福島県で放射性物質について学びたい人たちの泊まる場所がなかったことから始めたそうです。ただの体験ツアーではなくて、生産者の目線から、農業体験を企画しています。
 体験のなかで学ぶことの大切さを、農業生産の現場で働かれている菅野さんから学ばせていただきました。

 続いて、馬場大治さんからお話をいただきました。農業に対する3K(きつい・汚い・危険)のイメージを変えるような、農業のプロデュースをされています。
 農業のプロデュースとは、作り手の想い・ヴィジョンを言語化し、価値づくりをしていくことだそうです。

 馬場さんの事業から、パッケージデザイン、県産食品を使った弁当のプロデュース、一般社団法人COOL AGRIを紹介します。
パッケージデザインで、農家さんが加工した商品にありがちなことは、ビンに詰めて商品名を書いて終わり。棚の中で埋もれてしまう。すると、モノはすごくいいのに売れない。
 そこに対して他商品との違いや農家の方のヴィジョンを込めるため、パッケージの刷新や、様式の統一によるブランディングなどを行っているそうです。
 福島県の農業の課題は、風評被害ではなく、それ以前からの売り方に課題があったというお話には、いままでの福島県の農業に対する見方を打ち壊されました。

 福島県産農産物を使用した弁当のプロデュースも行っています。弁当のかけ紙にも農家さんの想いをのせているそうです。
 最初は復興支援として買ってもらっていたけれども、味を評価してもらってリピーターもできたそうです。

 また、COOL AGRIでは福島県の農家をつなぎ、中規模流通を行っていす。野菜が消費者のもとへ届くまでの時間を短縮でき、作っている農家さんの想い・こだわりまで消費者に届けることができるそうです。
 一か所で福島県内全域の農家さんとつながることができる窓口にもなっています。
 そのプロモーション動画は、農業生産の現場、それからシェフを映し出していて、かっこよかったです。農業風景はとてもフォトジェニック(映像映えする)ものだそうであんなにかっこいいものになるとは思わなかったので驚きました。

 それからお二人にパネルトークをしていただきました。
〇「大学生活について」
 菅野さん:東京に出させてもらった以上は学べるだけ学ぼうと思っていた。大学生の頃からキャリア設計にむけて積極的に活動していた。
 馬場さん:大学のミスコン運営・ミスターコン参加経験から人の感情を動かす見せ方について学んだ。
〇「起業に向けて大切なこと」
 菅野さん:折れずにやり続けていくことが大切。
 馬場さん:自分が人生をかけて取り組める事業を見つけること。
〇「今後の展望」
 菅野さん:人と関わり、学ぶ場を作りたい。福島の原子力発電所の問題は、世界の問題であって、世界にチャレンジしていきたい。
 馬場さん:福島発で日本の農業を変えていきたい。福島の農業の課題はそもそもあったことだから、それを解決していきたい。

 パネルトークのあとは大学生からの質問の時間。この会の最初に発表をしてくれた谷さんは、「料理人の○○さんが監修したおせち」とPRするなどの効果的な販売の方法について質問をしました。
 馬場さんの回答は、確実に売るには、既に売り先をもっている企業と契約する、ということ。実際のビジネスの厳しさを思い知りました。

 学生のうちから将来にむけて考え続けていくこと、自分のやりたいことに対してしっかり考えを深めておくことの大切さを学びました。菅野さん、馬場さんありがとうございました!


一般社団法人 Bridge for Fukushima
[本部:高校生のためのコミュニティスペース palette]
〒960-8061 福島県福島市五月町2-22
TEL&FAX:024-503-9069
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