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【第6回:横田幹成(よこたみきなり)】

目標としていた東京大学に見事合格し、今は大学で勉強に励みながら将来を模索している横田幹成くん。BFFでは、自らが先頭に立って活動することはなかったものの、中心となって活動するほかの高校生メンバーを一番近くで見守っていました。彼らの姿を見てどんなことを感じていたのか、また彼らからどんな刺激を受けたのか、話を聞きました。

―BFFと関わるようになったきっかけを教えてください。

幹成:高校2年生のはじめに、「ソラトブクルマ」というイベントがあることを先輩から知らされて、参加したことがきっかけです。その時のテーマが「自分探し」だったんですが、当時の自分はふわふわしていたというか、現在のことも将来のことも具体的な目標が定まっていなかったので、そういうものを見つけるきっかけになればと思って参加しました。そのイベントでは、戦場で活動されているジャーナリストの方のお話を聞いたのですが、「今の日本は暴力で死ぬことはないけれども、自殺する人は多い。生きる上で決して幸せなところだとは思わないでほしい」ということを言われたのがすごく印象に残りました。それから戦争の被害にあった人が楽しそうに生きている映像を見て、幸せって何なんだろうと思って、その時の話がストレートに心に刺さったんですよね。自分も外国に行って、見分を広めたいと思いました。

―自分探しのために参加したということですが、具体的な目標は見つかりましたか。

幹成:ソラトブクルマで、東大生の先輩2人がメンターとして参加していて、僕が将来何になりたいか決まっていないという話をしたら、「じゃあ東大に来なよ」って言われて。学部も後々決められるし、と。その当時はどの大学に進学するかも全然決めていなくて、ただ、子どもの頃から日本史が好きだったので、そういう勉強がいいかとか、漠然と思ってました。成績は、東大に行きたいと言えるものじゃなかったので、先生にもはっきりとは言わずに、東大対策の授業を受けて、自然と志望しているのがわかるようにしてました。だけど今思うと、東大に入ることが目標になって、その目標に甘えてしまったところがあったと思います。(勉強以外のことを)積極的に活動しなくても、勉強して東大に入ればいいだろうって。BFFでも、自分もイベントなどを企画する側になる機会がせっかくあったのに、生かせなかったなぁと思っています。

―機会はあったのに、そこに挑戦できなかったのはどうしてですか。

幹成:明確な道がないところに行くのが怖かったのかもしれません。意識して踏み込まないようにしていたと思います。BFFでは、何かやりたいと言えばみんな応援してくれるけど、それでどうなるかってわからないじゃないですか。そういう不安定なところへ踏み込むのが怖かったんだと思います。それと、中心メンバーとなって活動していた同級生に対して引け目を感じていたこともあります。後輩から進路相談をされたことがあったんですが、その時もその同級生の方が具体的にアドバイスをしてあげることができていて。積極的に活動している子たちは、チャレンジ精神や企画を作り上げる能力があって、僕にはできないことだと思って、引け目を感じていました。

―でも、東大に入るという難しい目標をあきらめず達成したというのもすごいことですよね。弱気になることはなかったのですか。

幹成:基本的に、合格するということを現実的に考えたことはありませんでしたが、受験勉強自体は苦ではなかったです。性格的に、自分と人を比べてしまうところがあって、まわりには、勉強も部活もどちらも頑張っている子もいたし、BFFのような校外活動に積極的に取り組んでいる子もいたので、「誰かに勝つためには東大に行くしかない」って思いました。僕から東大を目指していることを取ったら、何が残るんだ、っていう気持ちがあって、それでやって来れたんだと思います。ストイックに勉強しなきゃって、知らず知らずのうちに勉強中心になってしまいました。

―もし、勉強以外のことにも積極的に参加していたら、何か違ったと思いますか。

幹成:もっと明確な目標ができたかもしれないと思います。それと、人を巻き込んで何かできるようになっていたかも。BFFで活動していた先輩で、すごい人だなぁと思う人がいるんですけど、その人はちゃんと自分で企画を組み立てられるし、楽器も演奏できてしまうし、どの方面でも妥協しないんですよ。すごいなぁって、自分もそういう風になりたいというよりは、憧れですね。僕はBFFでは自分から活動することはできずじまいだったけど、学校ではやりたいことをできるようになろう、リーダーシップを持って動ける人になろうと思って、生徒会に立候補しました。人前に進んで出よう思うようなタイプではなかったんですけど、ちょっと頑張ればできることだなって思って。ソラトブクルマに参加していなければ、やっていなかったことだと思います。今も、やるかやらないかで迷ったら、できるだけやるようにしています。大学の学園祭の実行委員会をやるかどうか迷ってたんですけど、希望を出してしまいました。後戻りできない状況にしてしまえ!という考え方ができるようになりました。

―できなかったと後悔していることをこれからやってみようと、まさに実行に移しているところなんですね。BFFでは、自分で企画を立ち上げることはなかったけれど、イベントなどにはよく参加していたんですか。

幹成:参加していましたけど、事務所に行くときにはいつもちょっと緊張していました。すごい人たちがいっぱいいるし、もちろん参加していいんだけど、自分が行っていいのかなって。「これどう思う?」って何か聞かれたときに、ちゃんと答えられるかなって思ってました。だけど、自分でもよくわからないんですけど、イベントにも事務所にも行きたかったんですよね。

―もっとこんな風だったら、参加できたかな?と思うところはありますか。

幹成:自分の考えをはっきり人に伝えることを要求されるのはハードル高いかなと思いました。あとは、イベントの時には企画する側は裏方にまわるとか。初めから能力の差を見せつけられると、委縮しちゃいますね。それで僕にとっては少し入りにくい部分はありました。だけど、思い切って何かやれる人にとってはやりやすいところだと思います。そういう子は、学校だと意識高い系みたいになっちゃうこともあるじゃないですか。僕も、思い切って参加してみることで、違う景色があったかもしれないなと今では思います。BFFを知らなければ、チャレンジすることの必要性を感じることはなかったと思うので。

―初めてイベントに参加したのは自分探しのためだったということですが、いま、将来のことで考えていることはありますか。

幹成:自分探しはまだ全然終わってないです。学部を決めるまでに本当にやりたいことが見つからなければ、留年してもいいと思ってます。いろんなことに興味がふれやすいので、1つに決めてしまうのももったいないし。だけど、高校生の時のように、どれだけ真剣に受験勉強をしているかで偉さが決まるような価値観には甘えることはできないので、深く考えずに、いろんなことに参加できたらいいなと思います。留学もしてみたいです。語学力をもっと身につけなくてはと思って勉強しています。職業でいうと、高校の先生って楽しそうだなと思ってます。高校の時の日本史の先生がすごくかっこよくて、質問すれば何でも教えてくれました。あと、日本史、特に古代に興味があるので、研究職にも興味があります。それから最近気が付いたことなんですが、僕は人をいろんな側面から見られないんです。1つの特徴で人を規定してしまうところがあって、僕自身のことも、勉強を頑張る人、という風にしか見てなかったんですよね。それで、大学落ちたら何もなくなってしまうと思って勉強ばかりしていたのがつらいというか…自分自身のことも人のことも、もっと付加価値をつけて見られるようになりたいです。

―最後に、高校生にメッセージをお願いします。

幹成:ちょっとやってみたいと思ったら、すぐにチャレンジしてみてほしいです。僕は悪い面ばかり見て尻込みしてしまったけど、いい面だけ見て、思い切って飛び込んだらいいと思います。僕自身、これからはそうしていきたいと思ってます!

 

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■ 編集後記

自分自身のことを偽りなく正直に話してくれた幹成くん。負けず嫌いで自分と他人を比べて引け目を感じてしまうことが多いということでしたが、悔やんでいることや自分に足りないと思っていることを率直に語ることができるというのは、彼の強みでもあり、魅力でもあるのではないかと感じました。高校では集中して勉強に打ち込んだ分、大学ではこれまでできなかったことにもたくさん挑戦して、納得のいくまで「自分探し」を続けてほしいと思いました。(I.S)

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